SDG 4 - 質の高い教育
インクルージョンを国際的な教育課題の中心に位置づけているのが、持続可能な開発目標4(SDG 4)。
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
国際連合総会 (UNGA) - 我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ - 2015年 -
A/RES/70/1 - 目標4、17頁 -
外務省 日本語訳
SDG 4とインクルーシブ教育
インクルーシブ教育を人権として認めているのは、障害者の権利に関する条約(CRPD)だけではない。2015年にすべての国連加盟国が採択した持続可能な開発目標にも明記されている。
SDG 4はすべての学習者を対象としている。この目標では、障害のある人についても明示的に取り上げている。
次の規定は、障害インクルーシブ教育に特に関係している。
- ターゲット4.5 - 障害のある人を含むすべての人の教育への平等なアクセス
- 指標4.5.1 - 障害の有無などによる格差の測定
- ターゲット4.a - 障害に配慮した施設及びインクルーシブな学習環境
- 指標4.a.1 - 障害のある生徒に適応したインフラ及び教材の測定
これらの規定は、教育への平等なアクセスと教育環境のアクセシビリティ及びインクルーシブネスの両方を扱っている。
ターゲット4.5
2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
国際連合総会 (UNGA) - 我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ - 2015年 -
A/RES/70/1 - 目標4、17頁 -
外務省 日本語訳
指標4.5.1
詳細集計可能な、本リストに記載された全ての教育指数のための、パリティ指数(女性/男性、地方/都市、富の五分位数の底/トップ、またその他に、障害状況、先住民、紛争の影響を受けた者等の利用可能なデータ)
国際連合総会 (UNGA) - 持続可能な開発のための2030アジェンダに関連する統計委員会の活動 - 2017年 -
A/RES/71/313 - 目標4、8頁 -
外務省 日本語訳
この指標は、教育指標全体の格差を測定する際に、障害の有無によってデータを細分化することを定めているため、インクルーシブ教育にとって重要である。
ターゲット4.a
子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
国際連合総会 (UNGA) - 我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ - 2015年 -
A/RES/70/1 - 目標4、17頁 -
外務省 日本語訳
指標4.a.1
指標4.a.1は、所定の基礎的サービスを提供する学校の割合を測定する。その測定項目の一つは、次のとおりである。
(d) 障害を持っている学生のための適切な施設や道具
国際連合総会 (UNGA) - 持続可能な開発のための2030アジェンダに関連する統計委員会の活動 - 2017年 -
A/RES/71/313 - 目標4、9頁 -
外務省 日本語訳
「適切な施設や道具」とは何を意味するか
指標4.a.1のメタデータは、障害のある生徒に関係する用語をさらに定義している。
適切な設備(インフラストラクチャー)
適切な設備(インフラストラクチャー)は、さまざまなタイプの障害を持つユーザーを含めて、すべてのユーザーがアクセスできる教育施設に関連する構築された環境として定義され、使用及び退出にアクセスできるようになっている。アクセシビリティには、独立したアプローチ、入退室、建物やそのサービスと施設(水道やトイレなど)の使用の容易さが含まれる。それらは、建物内のすべての潜在的な利用者が活動している間に、個々の健康、安全、福祉を保証するものである。
国際連合経済社会局(UN DESA)-
SDG指標メタデータ -
外務省 日本語訳
適切な教材
適切な教材には、障害のある生徒や教師が学習にアクセスし、学校環境に完全に参加するための学習教材や補助製品が含まれる。
国際連合経済社会局(UN DESA)-
SDG指標メタデータ -
外務省 日本語訳
利用可能な学習教材
利用可能な学習教材には、教科書、教材、評価書のほか、オーディオ、点字、手話等、障害のある生徒や教師が使用できる適切なフォーマットで提供される教材が含まれる。
国際連合経済社会局(UN DESA)-
SDG指標メタデータ -
外務省 日本語訳
SDG 4とCRPD
SDG 4と障害者の権利に関する条約は、相互に補完する一方で、法的には異なる枠組みとして理解する必要がある。
CRPD第24条は、障害のある人が教育を受ける権利を認め、締約国に対して、すべての段階でインクルーシブな教育制度を確保するよう求めている。
SDG 4は、インクルーシブで公平な教育を世界的な2030アジェンダに位置づけ、その進捗を評価するためのターゲット及び指標を定めている。
どちらも日本に直接関係している。日本は2014年にCRPDを批准し、2015年に2030アジェンダを採択した。
インクルーシブ教育の法的枠組みについては、CRPD第24条 - 教育を受ける権利を参照のこと。