日本におけるインクルーシブ教育


「インクルージョン」の意味

インクルーシブ教育を受ける権利に関する一般的意見第4号において、障害者権利委員会は排除、分離、統合及びインクルージョンの違いを認識することの重要性を強調する。

排除(エクスクルージョン)

排除は、生徒が直接的または間接的に、何らかの形態の教育を享受する機会を妨げられたり、否定されたりするときに発生する。

分離(セグレゲーション)

分離は、障害のある生徒の教育が、特定の機能障害やさまざまな機能障害に対応するために設計され、あるいは使用される別の環境で、障害のない生徒から切り離されて行われるときに発生する。

統合(インテグレーション)

統合は、障害のある人は既存の主流の教育機関の標準化された要件に適合できるという理解の下に、彼らをそのような機関に配置するプロセスである。

インクルージョン

インクルージョンには、対象となる年齢層のすべての生徒に、公正な参加型の学習体験と、 彼らのニーズと選好に最も合致した環境を提供することに貢献するというビジョンを伴った、 障壁を克服するための教育内容、指導方法、アプローチ、組織体制及び方略の変更と修正を 具体化した制度改革のプロセスが含まれる。

たとえば組織、カリキュラム及び指導・学習方略などの構造的な変更を伴わずに障害のある 生徒を通常学級に配置することは、インクルージョンにならない。

さらに、統合は分離からインクルージョンへの移行を自動的に保障するものではない。

障害者権利委員会 - 2016 - CRPD/C/GC/4